日立とNECフィールディングの管理職が
電機ユニオンへ加入し、要求実現

2005年3月20日

 

電機労働者懇談会の機関紙「ELIC」No207は、『「この会社で働き続けたい」と日立とNECフィールディングの管理職が電機ユニオンに加入し、要求実現』と掲載しました。

ELICによると、

日立製作所の課長職にあるAさん(50代前半)は、上司から早期退職優遇制度を使って退職するように勧められました。Aさんは日立で働き続けたいと断りましたが、就職斡旋会社へ行くように勧められたり、残った場合には賃金が大幅に下げられることもあるなどと説得されました。

NECフィールディングでは、新会社の設立・移動や、2月25日締め切りで「特別転進支援施策」が実施されました。管理職であるBさん(50代前半)は、上司からそれを使って退職したらどか、と勧められました。

AさんもBさんも悩みました。二人とも大学入学を目前にした子どもがあり、子どもの希望するように成人させるためには、今の仕事をやめることはできません。また仕事上の上司からの話だけに、それを断った場合に果たしてこの職場で働き続けることができるかどうか、ということも不安でした。

悩んだ末にユニオンを訪ねる

二人はそれぞれに電機ユニオンを訪ね相談しました。電機ユニオンでは、@退職勧奨は不当な攻撃であること、Aそれを押し返して働き続けるためには個人で頑張るとともに、労働組合に加入して、憲法や労働基準法、労働組合法などを活用して闘うことが必要だと、説明しました。

二人は電機ユニオンに加入し、会社に加入通告と団体交渉を申し入れました。その際にユニオンは、「二人に対して、退職勧奨をやめること、他の従業員と差別しないこと」を申し入れ、その約束は果たされました。

団体交渉が偶然にも2社とも3月3日となりました。
日立製作所の団交責任者はAさんに対しては「本人のキャリアアップについて話をしたのであって、退職勧奨というのは本人の誤解である」と説明しました。そして、「本人が辞めたくなければ日立で働き続けることは当然である」、(退職を断った場合には)大幅な賃金ダウンがありうるとして退職を勧奨された点については、「今後本人と上司が目標を掲げ、成果を出して賃金も増えるということが双方にとってハッピーである」、という確認を労使で行いました。

NECフィールディングのBさんについての団交では、会社は本人と将来の問題について話したということであり、2つの制度は「公募」であり、本人が希望しなければ強制されることはない、「団交時点ではどちらも締めきられており、本人の希望に従って引き続き、今の職場で働き続けることになる」と明言しました。
ユニオンは、今回のNECフィールディングの1000人削減計画では、Bさん以外からも、会社の退職勧奨への不安に怯える人などから訴えが来ていることを伝えて、退職強要が行われないことを強く要望しました。

今回の2つのケースでは、ユニオンの申し入れを会社が受け入れたことで、二人とも働き続けることができることになりました。

現在進められている人員削減攻撃では管理職もターゲットにされています。しかし組合員ではないために、頼るところがなく、泣く泣く退職していく人が多数いると思われます。

今回のケースで改めて電機ユニオンの有効性が事実で証明されました。またNECフィールディングのリストラへの対応では、NEC懇談会の宣伝が大きな役割を果たしています。
悩んでおられる方も気軽にご相談においでください。

 

 
前ページへ